毎朝のヘアスタイリング。以前は簡単に決まっていたのに、最近なんだかうまくいかない、時間がかかるようになったと感じていませんか?実は、そのスタイリングの悩みも、「はげ始め」の隠れたサインである可能性があります。髪の量や質に変化が生じると、これまでと同じようにスタイリングするのが難しくなるのです。具体的にどのようなスタイリングの悩みが、はげ始めのサインとなり得るのでしょうか。まず、「髪全体のボリュームが出にくくなった」という悩みです。以前はドライヤーで乾かすだけでふんわりと仕上がっていたのに、最近は髪がぺたっとしてしまい、トップにボリュームが出ない。ワックスやスプレーを使っても、すぐにへたってしまう。これは、髪の毛一本一本が細くなったり、毛量が減ったりしていることが原因と考えられます。次に、「分け目がすぐにぱっくり割れてしまう、あるいは地肌が目立つ」というのもサインの一つです。特に女性の場合、分け目から薄毛が進行するびまん性脱毛症では、この悩みを抱える方が多いです。スタイリングで分け目を変えようとしても、すぐに元の位置に戻ってしまったり、分け目部分の地肌が以前より広く見えるようになったりしたら要注意です。「生え際やM字部分のスタイリングが難しくなった」というのも、男性型脱毛症(AGA)の初期によく見られる悩みです。前髪を上げようとしても生え際が後退していて決まらない、あるいはM字部分の髪が薄くてカバーしきれないといった状況です。以前は気にならなかった部分のスタイリングに手間取るようになったら、進行のサインかもしれません。また、「髪が細くてスタイリング剤がうまく馴染まない、あるいは重く感じる」という変化も考えられます。髪が細くなると、ワックスなどが均一につきにくく、部分的にベタついてしまったり、逆にスタイリング剤の重みで髪が余計にぺたんとしてしまったりすることがあります。「アホ毛や切れ毛が目立ち、まとまりが悪くなった」というのも、髪質の低下を示している可能性があります。髪が弱くなると、短い毛がピンピンと跳ねたり、切れ毛が増えたりして、全体的にまとまりのない印象になりがちです。これらのスタイリングの悩みは、単に「今日の髪の調子が悪いのかな」と見過ごしてしまいがちです。しかし、それが慢性的に続くようであれば、髪の量や質に根本的な変化が起きている可能性が高いです。
月: 2020年5月
プロテインで髪に異変?正しい摂取法とは
健康な髪の毛を育むためにプロテインの摂取を考えている方、あるいはすでに始めている方も多いでしょう。タンパク質は髪の主成分であるため、その補給は理論的には髪に良い影響を与えるはずです。しかし、インターネットの口コミなどを見ると、「プロテインを飲み始めたら髪質が悪化した」「抜け毛が増えた気がする」といった声も少数ながら見受けられます。なぜこのようなことが起こり得るのでしょうか。そして、髪のためにプロテインを摂取する上で、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。まず考えられるのは、プロテインの過剰摂取です。タンパク質は体に必要な栄養素ですが、過剰に摂取すると肝臓や腎臓に負担をかける可能性があります。また、体内で処理しきれなかったタンパク質が、腸内環境を悪化させる一因となることもあります。腸内環境の乱れは、栄養の吸収を妨げたり、頭皮環境に悪影響を及ぼしたりする可能性があり、間接的に髪の健康を損なうことも考えられます。プロテインはあくまで補助的なものと捉え、製品に記載されている推奨量を守ることが大切です。次に、特定の種類のプロテインが体に合わないケースです。例えば、ホエイプロテインは牛乳由来なので、乳糖不耐症の人が摂取するとお腹の調子を崩すことがあります。消化不良は栄養吸収の妨げになり、結果として髪に必要な栄養が届きにくくなるかもしれません。また、大豆アレルギーの人がソイプロテインを摂取すれば、アレルギー反応が起こる可能性があります。体質に合わないものを無理に摂取し続けることは、髪だけでなく全身の健康にとってもマイナスです。もしプロテインを飲み始めて体調に異変を感じたら、種類を変えてみるか、一旦中止して医師に相談することも検討しましょう。さらに、プロテインの摂取に偏り、他の栄養素の摂取が疎かになってしまうことも問題です。美しい髪を育むためには、タンパク質だけでなく、ビタミン群(特にビオチンやビタミンB群)、ミネラル(亜鉛、鉄など)、良質な脂質など、様々な栄養素がバランス良く必要です。プロテインだけに頼り、食事全体のバランスが崩れてしまっては本末転倒です。プロテインを摂取する場合でも、野菜や果物、海藻類など、多様な食品をバランス良く取り入れた食事を心がけることが、健やかな髪への近道と言えるでしょう。正しい知識を持ち、適切にプロテインを活用することが重要です。
ウィッグ・増毛。本格的なはげ隠しとその選択
薄毛が進行し、髪型やパウダーだけではカバーしきれなくなってきた場合、より本格的なはげ隠しの方法として「ウィッグ(かつら)」や「増毛」が選択肢に入ってきます。これらは、見た目の印象を大きく変えることができ、自信を取り戻すための有効な手段となり得ますが、費用やメンテナンス、周囲の目など、考慮すべき点も少なくありません。ここでは、ウィッグと増毛、それぞれの特徴と選択のポイントについて考えてみましょう。まず「ウィッグ」です。ウィッグは、頭全体を覆うフルウィッグと、気になる部分だけをカバーする部分ウィッグ(ヘアピース)があります。素材も人毛、人工毛、ミックス毛など様々で、それぞれ質感や耐久性、価格が異なります。ウィッグのメリットは、何と言っても「即座に理想の髪型を手に入れられる」ことです。髪の量や長さ、色、スタイルなどを自由に選ぶことができ、薄毛の悩みを一気に解消できます。また、取り外しが可能なため、TPOに合わせて使ったり、自宅では外して頭皮を休ませたりすることもできます。最近のウィッグは非常に精巧に作られており、自然な見た目のものが増えています。デメリットとしては、まず「費用」が挙げられます。高品質なオーダーメイドのウィッグは、数十万円から百万円以上することもあり、決して安価ではありません。また、定期的なメンテナンス(シャンプー、セット、修理など)も必要で、これにも費用と手間がかかります。夏場などは蒸れやすく、不快感を感じることもあります。そして、「周囲に気づかれるのではないか」という精神的なプレッシャーを感じる人も少なくありません。次に「増毛」です。増毛には、自分の髪の毛に人工毛を結びつけたり、特殊なシートに植えられた毛を頭皮に貼り付けたりするタイプなど、様々な方法があります。増毛のメリットは、ウィッグに比べて「より自然な仕上がり」が期待できる点です。自分の髪に馴染ませるように増やすため、生え際などが自然に見えやすく、日常生活での違和感も少ないとされています。段階的に毛量を増やすことも可能です。デメリットとしては、こちらも「費用」がかかる点です。初期費用に加えて、定期的なメンテナンス(結び直しや新しい毛の追加など)が必要で、トータルで見ると高額になることがあります。